リソース
極寒
極度の寒さにおいては、低体温症、凍傷、スリップ、転倒、一酸化炭素中毒のリスクが高まり、死亡の可能性もあります。誰でも冬季の天候によって心身に影響を受けることがありますので、自分や家族そして地域の安全を守るためにも、しっかり準備をして必要なことをしてください。
冬季の天候における健康上の問題
冬季の天候がつづく間は、低体温症、凍傷、スリップ、転倒、一酸化炭素中毒のリスクが高まり、死亡の可能性もあります。冬の天気が心身へ影響することは誰にでもありえますので、そのための備えをして必要な対策をしてください。
低体温症
低体温症は、低温に長時間さらされることで体温が下がり、発症します。体温が低くなると、混乱や動きの鈍化を引き起こし、臓器不全や死亡など重篤な影響が出ることがあります。
軽度の低体温症
- 震え
- 手の動きの鈍化
できれば暖かいスペースに移動してください。加温パック、湯たんぽ、温水シャワー、毛布、肌と肌の接触(特に乳児や幼児には効果的 )などで体をやさしく温めてください 。 30分以内に症状が改善しない場合は、救急外来(Emergency Room)または緊急医療センター(Urgent Care Centre)を受診してください。必要に応じて9-1-1または最寄りの緊急電話番号に電話してください。
中等度の低体温症
- 震えが止まる場合あり
- 手その他の部位の動きの鈍化
- 言葉を発しにくい
- 眠気または混乱している
救急外来または緊急医療センターで受診してください。必要に応じて9-1-1に電話してください。 診療へ向かう途中や救急診療を待つ間、体を温めるようにしてください。できれば暖かいスペースに移動してください。加温パック、湯たんぽ、温水シャワー、毛布、肌と肌の接触などで体をやさしく温めてください。
重度の低体温症
- 震えがない
- ほとんど動きがない、または全くない
- 質問に応答しない
- 意識の低下
9-1-1へ電話してください。患者が呼吸をしていない場合は CPR(心肺蘇生法)を開始してください。 できれば暖かいスペースに移動してください。加温パックや湯たんぽ、毛布などで体を優しく温めてください。
不明な場合や緊急以外の質問は、8-1-1に電話して看護師に相談してください。
凍傷
凍傷は皮膚が凍ることで生じます。低温にさらされることで発症する場合もあります。ひどい場合には、凍傷によって切断(医学的に体の一部を切除する必要がある)に至ることもあります。皮膚に発赤や痛みの兆候が最初に現れたら、露出した皮膚を保護したり、寒さから逃れるようにしてください―凍傷の初期症状かもしれません。
フロストニップ(Frostnip: より軽度、皮膚の凍結を伴わない組織障害)
- • 赤み
- • しびれ
- • チクチク感
フロストニップの治療には、室温の空気にて皮膚を復温する、または患部をぬるま湯に15~30分浸して温めてください(凍傷の皮膚を解凍すると非常に痛いため、体温よりわずかに高い温度の水を使用してください ) 。ストーブや加熱パッドなどの熱源は火傷につながるので避けてください。皮膚が復温すると痛みを感じたりジンジンすることもあります。 症状が悪化した場合は、救急外来か緊急医療センターを受診してください。
表在性凍傷
- • 灼熱感や刺すような感覚
- • 皮膚が硬くなったり、蝋(ロウ)の様になったり、または凍ったように感じる
- • 皮膚を復温した後、最長36時間まで青白い液体の水疱を発症することがある
表在性凍傷は、初期は患部をケアすることによって、家庭療法で治療することが可能です。 永久的な損傷を防ぐため、上記のように患部を温めてください。症状が改善しない場合は、救急外来か緊急医療センターを受診してください。
深部凍傷
- • しびれ/感覚喪失
- • 皮膚の色が青、グレー、黒くなることがある
- • 復温後24~48時間で大きな水疱を発症することがある
深部凍傷は早急に医師の診察が必要です。この段階では永久的な組織死が起こり、切断の危険があるため、救急外来か緊急医療センターで受診してください。必要に応じて9-1-1または最寄りの緊急電話番号に電話してください。
スリップと転倒
雪や氷の季節には屋外で滑って転倒する危険性が高まります。この時期には、救急外来を訪れたり、滑って転倒して入院する人が増えることもあります。年齢や能力に関係なく、誰にでも転倒のリスクがあります。転倒は適切なツールと準備によって防ぐことができます。
スリップと転倒を避けるヒント
- • 目的地まで十分な時間を持てるように、事前に計画を立てる。
- • 地面に氷や雪がある場合は、整備された歩道を歩く。
- • 厚いノンスリップトレッドソール(滑らず歩ける靴底)を備えた、よくフィットしたブーツか靴を履く。
- • バランスを取るため、杖やスキーポール、ウォーキングステッキなどを使う。杖を使用する場合は、先端に伸縮式のアイスピックを取り付ける。
- • 滑りやすい路面では、(ペンギンのように)つま先をわずかに外側に向けて短くすり足で歩く。詳細については、この 冬のウォーキングビデオ をご覧ください。
一酸化炭素(CO)中毒
冬の間は、暖房装置によってはスペースを暖めるために燃料を燃やすため、それにより一酸化炭素中毒が発生する頻度が増えます(たとえばガス暖房、薪、石炭ストーブ、石油、灯油)。一酸化炭素中毒は、過度に一酸化炭素を吸い込むと発症し、装置が誤作動したり、あるいは換気が不十分なスペース(たとえば煙突が塞がれていた、窓が閉まったまま、テント内など)で使用した場合に生じます。一酸化炭素は目に見えず匂いも味もないですが、数分で生死にかかわる可能性を有しています。
リスクの高い人
冬の天候に関連して心身に何らかの影響を受けるリスクが高い人もいます。冬の気象条件において暖かい服装をしていなければ誰でも健康に悪影響を受けるリスクがありますが、他の人よりもリスクが高くなる人がいます。地域における冬の気象条件とその影響を把握して、保護対策をサポートするステップは以下の人々にとって特に重要です。
冬の天候に関連して健康に影響を及ぼすリスクが高い人々:
- 住む家がない、または住居が不安定な人
- 断熱性や電気、暖房などが(エネルギーや燃料の乏しい状態に住む人を含む)不十分な住宅に住んでいる人
- 仕事、レクリエーション、移動のため)長時間、屋外で過ごす人
- 高齢者
- 乳児と幼児
- 心臓や肺に症状・疾患、あるいは血液循環に影響を与える症状(たとえば糖尿病や血管を収縮させる特定の薬)などを含む基礎疾患がある人
- アルコールを含む薬物を使う人
安全対策を実施する
冬が到来するにつれ、地域の人々には予防策を講じることが奨励されています。
家庭にて
- • 乳児や高齢者がいる場合は、自宅を21℃以上に温めてください。冬の月は暖房費が高くなるかもしれません。暖房費の支払いが難しい場合は、 BC Hydroの省エネ支援プログラム(Energy Conservation Assistance Program) を検討して、在住する市町村に賃貸バンク(rent bank)があるかどうかを確認してください。
- • 計画を立てて、在住する地域における冬季のハザードに備えてください。冬の天候と暴風雨、停電、洪水、雪崩その他のBC州におけるハザードについては PreparedBC Guides を参照ください。
- • エマージェンシーキットを作り、使用後は必ず補充してください。「 PreparedBC Home Preparedness Guide」を参照してください。
- • 歩道や駐車場など自宅の外の公共スペースを、誰もが移動できる安全な通路として維持してください。
- o 怪我をしない雪かきのコツを学ぶ。
- o 地域によっては、高齢者や障害のある人に対して歩道の雪かき作業を支援するスノーエンジェル/スノースターズプログラムがあります。これにより怪我のリスクを低くし、人の移動がしやすくなります。 ボランティアは常に必要です! 詳細については、地方自治体またはファーストネーションにお問い合わせください。
屋外における移動
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- • 外に出る前に天気予報をチェックしてください。冬場のコンディションにおいて上手く進むため時間に余裕をもって安全なルートを計画しましょう。
- • 冬の天候に合わせた服装:
- o できれば防水性または防風性のあるアウターレイヤーを重ね着してください。あつくなってきたら、汗をかかないよう重ね着を脱いでください。自分の体や服が濡れていると低体温症のリスクが高まります。
- o 綿よりも保温性と乾燥性に優れたウールや合成衣類を選ぶようにしてください。
- o 気温と風(風の冷たさ)によっては、露出した皮膚が数分で凍ってしまうことがあります。帽子、スカーフ、ミトン、手袋を着用してください。
- o 断熱性、防水性があり、良いトラクションを備えたブーツや靴を履いてください。靴底に取り付けるトラクション・デバイスの装着を検討する。ただし、タイルのような滑らかな表面では滑りやすい点に注意しましょう。
- o 暗闇でも車両から視認できるように、明るく反射性のある衣服を着用してください。 ドライバーは慎重に走行する必要があり、視界が確保されれば、歩いている人、ローリング(スクーターなど)している人、自転車に乗っている人の安全性を高めることができます。
運転
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- • 目的地に着くために十分な時間を確保できるよう、事前に移動ルートを計画してください。
- • 冬の運転向けに車を準備する 方法を学ぶ。在住する地域の スノータイヤとチェーンの必要条件を確認してください。
- • 気象や交通機関について最新情報を Drive BCでモニターしてください。また、フリーダイヤル1-800-550-4997に電話して、BC州の道路情報を24時間聞くことができます。
冬の嵐や極寒のとき
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- • カナダ環境気候変動省(ECCC: Environment and Climate Change Canada) の気象注意報と Emergency Info BCの緊急警報を確認してください。
- • 地域の支援については、地方自治体またはファーストネーションにお問い合わせください。
- • 冬の間に適切なヘルスケアを受けるための場所を確認しておいてください。
- • 気温の寒い間は、アクティビティの日程を変更したり、屋外での時間を制限することを検討してください。
- • 近所の人、友人、家族、特に高齢者や一人暮らしの障害のある人の安否を確認してください。暖かく過ごしていることを確認し、物資や交通手段、雪かきや他の支援が必要かどうかを確認してください。
冬季のケア
今シーズンはこれまで以上に健康とウェルビーイングを積極的に管理することが重要です。医療的な助けを求めるタイミングを認識することは不可欠で、自分自身をケアする方法を知り、できる範囲で医療的な必要性を避けることも同様に重要なことです。 専用のページ「ウィンターケア」にアクセスして、予防接種に関する最新情報や冬によくある怪我・病気を避けるアドバイスなど、安全と健康を保つための色々なヒントをご覧ください。
メンタルヘルスと薬物使用
多くの人にとって、冬は身体的そしてメンタルヘルスやウェルビーイングにも影響を与えることがあります。必要なときに躊躇なく助けを求めましょう。悩んでいる場合は、サポートがあります。
昼間・夜間シェルターのオプション
冬季の気象現象が発生すると、バンクーバー・コースタル・ヘルス(VCH)地域の地方自治体や非政府組織がシェルターを運営したり、安全に体を温めて寒さにさらされるのを避けることができる他の公共スペース(図書館やコミュニティセンターなど)を利用するよう人々に奨励しています。夜間に利用できるスペースもあれば、昼間に利用できるスペースもあります。 寒さ、風または降水量によってリスクが高まるのであれば、より多くのスペースが利用できる場合があります。
多くの自治体は、冬季気象警報が出されている間、稼働するウォーミングセンターや一時的なシェルターについて最新情報をソーシャルメディアページに投稿しています。 BCハウジング(BC Housing)は州全域のシェルタースペースのリストも管理しています。
BC疾病管理センター(BCCDC: BC Centre for Disease Control)は ブリティッシュコロンビア州でホームレスとなっている人々が冬の天候にさらされて受ける影響を軽減するために公衆衛生に関する推奨事項を提示しています 。
その時の気象状況により、シェルターの選択肢は急に変わることがあります。 サービスやスペースがその時に利用可能かどうかは直接、当該組織に確認してください。
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City of Vancouver - Translated
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City of Richmond
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North Shore (City of North Vancouver, District of North Vancouver, District of West Vancouver)
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District of Squamish
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Resort Municipality of Whistler
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District of Lillooet
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Town of Gibsons
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District of Sechelt
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City of Powell River
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City of Vancouver - Translated
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City of Richmond
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North Shore (City of North Vancouver, District of North Vancouver, District of West Vancouver)
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District of Squamish
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Resort Municipality of Whistler
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Resort Municipality of Whistler
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District of Lillooet
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Town of Gibsons
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District of Sechelt
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City of Powell River
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BC Housing Shelter Lists (all shelter types across the province)
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BC211 Shelter lists for Metro Vancouver
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Homelessness Services Association of BC Emergency Weather Shelters (only Emergency Weather Response shelter information)
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冬季気象警報
- • 北極外出流警報 は、ブリティッシュコロンビア州沿岸地域を対象に、風速と気温の組み合わせによって6時間以上-20℃以下の寒さがつづく場合に発令される。
- • 極寒警報 は、ブリティッシュコロンビア沿岸地域を対象に、気温または風の寒気が2時間以上-35℃に達すると予想される場合に発令される。
- • 大雪警報 は、ブリティッシュコロンビア州の南部および中部沿岸を対象に、12時間以内に10センチメートル以上の雪が降った場合、または6時間以内に5センチメートル以上の雪が降った場合に発令される。
- • 冬季暴風警報 は、厳しく潜在的に危険な冬の気象条件が予想される場合に発令される。それには以下が含まれる:大雪(24時間以内に25センチメートル以上)や顕著な降雪(降雪警報基準量)が、氷雨、強風、吹雪または極度の寒さなど他の寒冷気候の降水タイプと組み合わさった場合。
- • 急速凍結警報 は、気温の急激な低下により溶けた雪や降った/降っている雨の残留水が凍結するため、地域の大半で道路、歩道その他の表面に著しい氷が形成されことが予想される場合に発令される。
ブリティッシュコロンビア州の公共気象警報(Public Weather Alerts)の詳細については、次のカナダ環境気候変動省(ECCC: Environment and Climate Change Canada) リソースをご覧ください。
- BC州オンライン公共気象警報 (翻訳)
- WeatherCANアプリ (翻訳済み)
- Hello Weather – 自動電話予報と天気予報 (翻訳)
PreparedBC厳冬気象と暴風雨対策ガイド
PreparedBCは、そうした気象現象に対する準備をサポートするために、厳しい冬の天候と暴風雨について準備ガイド(Storm Readiness Guide)を作成しました。この小冊子には、季節にまつわるリスクや、備えとしてとるべき行動など重要な情報が記載されています。
準備ガイドをダウンロードするその他の冬季気象リソース
在住する地域の最新情報や新サービスについては、ソーシャルメディアのページをご確認ください。
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HealthLinkBC
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Health Canada
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Canadian Centre for Occupational Health and Safety
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Toward the Heart
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Drive BC
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Centers for Disease Control and Prevention
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Province of BC
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PreparedBC
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Technical Safety BC
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City of Vancouver - Translated
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City of Richmond – Translated
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City of North Vancouver
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City of North Vancouver
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District of North Vancouver
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District of West Vancouver
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North Shore Emergency Management
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Bowen Island Municipality
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The Village of Lions Bay
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District of Squamish
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Town of Gibsons
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District of Sechelt
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City of Powell River
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